ハインリッヒの法則とは?実際の業務への活用方法もご紹介
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こんにちは!
「ヒヤリ・ハット」は聞いたことがあっても「ハインリッヒの法則」は知らない方も多いのではないでしょうか?似たような「1:29:300の法則」なんて言葉もあり、どう違うの?と困惑される機会もあると思います。
そこで今回は、安全管理担当者や経営者の方に向けて、安全対策や事故予防に関連する「ハインリッヒの法則」と「ヒヤリ・ハット」、「1:29:300の法則」の三つの概念とともに意味や重要性を解説していきます。
この記事を読めば、防災活動や重大な事故を未然に防ぐ方法を理解するだけではなく、自社や自身の業務へどのように取り入れたらよいかまで網羅的に理解することができます。
ぜひこれを機会に、業務に慣れている方は、その緩んでいる意識を締め直しましょう!
ハインリッヒの法則とは?
ハインリッヒの法則とは、工業安全に関する法則で、事故の発生頻度とその重大さの間に一定の割合があることを示しています。
具体的には、重大事故1件に対して、軽微な事故が29件、ヒヤリ・ハットが300件発生するとされています。
この法則を理解し、適切に活用することで、事故の発生を未然に防ぐことが可能と示したのがハインリッヒの法則です。
ハインリッヒの法則とヒヤリ・ハット
ハインリッヒの法則は、ヒヤリ・ハットと密接な関係があります。
ヒヤリ・ハットは、事故には至らないものの、危険な状況や不安要素が含まれる状況を指します。
ヒヤリ・ハットが多く発生するほど、重大事故のリスクも高まるとされています。
そのため、ヒヤリ・ハットの報告と共有が必要不可欠です。
しかし、報告が面倒だと感じる社員がいたり、報告が評価に影響すると恐れる社員がいるため、報告や共有がされない場合があります。
そのため、報告の簡素化や、報告が評価に影響しないことを明確に伝えるなどの対策が必要です。
ビジネスシーンでの使われ方
例1:リスク評価の基準として活用
ハインリッヒの法則をリスク評価の基準として活用することで、事故の発生リスクを定量的に把握し、適切な対策を立案することができます。
例えば、過去の事故データやヒヤリ・ハットの報告を分析し、それに基づいてリスク評価を行い、重要な対策を優先的に実施することができます。
あくまで、優先順位を決定するための評価になります。
例2:社員教育の材料として活用
ハインリッヒの法則を社員教育の材料として活用することで、事故発生のメカニズムやリスクの把握が容易になります。また、報告や対策の実施が積極的に行われるようになるので、社内への浸透もスムーズに行われます。
ハインリッヒの法則の具体的な取り入れ方
ハインリッヒの法則を具体的に活用する方法を以下にご紹介します。
1.事故のリスクを類似業務で分ける
類似業務ごとに、事故の発生リスクを評価し対策を立案します。これにより、効果検証が分かりやすく、且つ報告がしやすいことから、社内での共有が円滑に進み効果的な対策が実施されるようになります。
例えば、製造業では、重機操作や溶接作業など、異なる業務ごとにリスク評価を行い、それぞれに適切な対策を講じることができます。
2.ヒヤリ・ハットの段階で把握する
ヒヤリ・ハットの段階で報告を収集することで事故の発生リスクを早い段階で把握できます。また、細かい発生リスクのため新入社員でも報告がしやすく、社内風土の浸透にも良い影響が生まれます。
例えば、ある建設現場では、作業員が転倒の危険にさらされる状況が多発していることが分かりました。これを受けて、転倒防止のための安全装置の導入や、作業員への安全教育を実施することで、事故の発生を未然に防ぐことができました。
3.定期的な事故防止活動の実施
事故防止活動を定期的に実施し、社員の安全意識を向上させることが重要です。発生するたびに共有をすることも勿論大切ですが、定期的に見直すことで事例の定着や業務への意識も変化するため、とても効果的です。
例えば、安全パトロールや安全教育、安全会議を定期的に開催し、事故防止に対する意識を維持・向上させることができます。
4.常に社員が目にする箇所に掲載する
報告をして、定期的な共有をしていても人間忘れるものですし、業種によっては頻繁に共有できない現場もあると思います。そこで、トイレなど常に目にする箇所などに設置するなどして対策を講じましょう。
【まとめ】
ハインリッヒの法則とは、事故の発生頻度とその重大さの間に一定の割合があることを示し、ヒヤリ・ハットはその一番手前の危険な状況や不安要素が含まれる状況を指します。
当然ですが、重大な事故は人命以外にも、企業への信頼性などにも影響します。
できるだけそれらを起こさないためにも、今回ご紹介した取り入れ方を実践して頂き、より安心できる職場環境を実現と、自身の安全を守っていきましょう。