CFO column

CFOコラム

数値の話⑧ 貸借対照表と損益計算書の両方を見る

両方を見ると、会社の状況がかなり見えてきます。

では何を見るのか。
例えば
設備投資を行うことで収益を上げている会社は
固定資産・長期借入金が多い
減価償却費が多い
在庫も持つ

こういう会社であれば、
借入金と固定資産のバランス
在庫回転と借入金、運転資金のバランスを見ます。


人で収益を上げている会社は
固定資産はあまりなく、給与や法定福利費といった人件費が多く減価償却費は少ない、
または外注費が多い、売上を上げるための広告費も多いことが多いですね。
こういった会社は、固定資産や在庫がないので、売掛金、買掛金、未払金といった運転資金と借入金、経常利益のバランスを見ます。

事業の行い方によって深堀りしてみるポイントは少し変わってしまいますが、
双方ともに共通するのは、経常利益と手元キャッシュのバランスでしょうか。

資金的な目線で
簡易なキャッシュフローとして、
経常利益+減価償却費と短期借入金+長期借入金
借入金の返済に何年かかるか

投資回収目線で
経常利益+減価償却費と固定資産
固定資産の償還に何年かかるか

現預金の額と売上高(月商)のバランス
売上高と売掛金のバランス
仕入と在庫のバランス

バランスは何か月分かという目線で見ます。
借入金には金利がかかるため、その金利以上の収益を上げていれば問題はないですが、
バランスが悪い会社の場合、返済額を賄う利益がないという状況にもなります。

会社は資金があれば回るので、投資回収、運転資金の効率、借入金償還あたりを見ながら
改善ポイントを探っていきましょう。

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