こちらも“財務分析”と調べると、色々な指標が出てくると思いますが、簡潔に見てみましょう。
損益計算書は見る機会が多いのではと思います。
売上・売上原価・売上総利益・販売管理費・営業利益・営業外利益・営業外費用・経常利益
これだけは覚えておいてください。
あと3年程度の推移をみると良いです。
・売上がどう推移しているか
・売上総利益(売上総利益率)は良くなっているか
・営業利益(営業利益率)は良くなっているか
利益が悪化したとき、例えば、退職金の発生・設備投資の初期段階で減価償却費が多い・特別償却の発生、といった、一時的な要因のものはあまり気にしなくて良いです。
売上総利益は変わっていないのに人件費が少しずつ上がって営業利益が減っている場合は対策を考えていかないと利益はドンドン目減りします。
営業利益のマイナス要因が、減価償却費が多いからという理由ならまだ良いですね。
ただ、貸借対照表の純資産がない状態だとマイナスするのは良くないのでここは両方見ないといけないです。
私が損益計算書だけでざっと見るところとしては、
・売上の推移
・利益率の推移
・減価償却費の推移と利益の動向
・非資金項目が減価償却費以外にあるか
このあたりです。
おおまかに見ながら、あとは貸借対照表と繋げて、資金的な側面と収益性、ビジネスモデルの観点からどうしていくと良いかを考える感じにしています。
1つ、損益計算書の注意点は、
会社の収益がわかりやすく見えるか。
これは、取引があったときに、何がどの科目に入っているか、
会社としてパッと見て直ぐにわかるようにしておいた方が良い内容は直ぐにわかるように処理をしてもらいましょう。
使う勘定科目の基本は決まっていますが、会社で追加設定してよいところがあるので、推移を知りたいと思う取引は新たに勘定科目をつくるか、直ぐにわかるように補助管理するといった対応をしておきましょう。
資金的な観点や収益性の観点は、次回「⑧貸借対照表と損益計算書を両方見る」と、「⑨資金繰り表とキャッシュフロー計算書」でお伝えしますね。