「社労士は引く手あまた」は本当?3つの理由と未経験から目指す方法をプロが解説 - 管理のミカタ

「社労士は引く手あまた」は本当?3つの理由と未経験から目指す方法をプロが解説

「社労士は引く手あまた」は本当?3つの理由と未経験から目指す方法をプロが解説
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社労士は引く手あまた」― そんな魅力的な言葉を耳にして、キャリアの選択肢として社労士に興味を持っている方も多いのではないでしょうか。

しかしその一方で、「本当にそんなに需要があるの?」「資格さえ取れば、誰でも安泰な未来が手に入るの?」といった疑問や不安を感じているかもしれません。

結論からお伝えすると、「引く手あまた」という状況は本当です。ただし、それは社会の変化に対応できる、専門性の高いスキルを持った社労士に限られます。

この記事では、なぜ今これほどまでに社労士の需要が高まっているのかという根本的な理由から、勤務先別のリアルな年収事情、AIには代替されない専門性、そして実務未経験からでも市場から「選ばれる社労士」になるための具体的な3つのステップまで、人事労務のキャリア支援のプロの視点から詳しく解説します。

もしあなたが、社労士という資格を活かして、やりがいと安定を両立できるキャリアを本気で築きたいと考えているなら、この記事がそのための確かな道しるべとなるはずです。

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「社労士は引く手あまた」は本当?その3つの理由を解説

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社労士って本当にそんなに引く手あまたなの?

「社労士は引く手あまた」という言葉を、あなたも一度は耳にしたことがあるかもしれませんね。結論からお伝えすると、その状況は本当です。ただし、それは単に資格を持っているだけの人ではなく、特定のスキルや経験を持つ社労士に当てはまります。

では、なぜ今、これほどまでに社労士の需要が高まっているのでしょうか。その背景には、企業を取り巻く環境の大きな変化があります。ここでは、その主な3つの理由を詳しく解説していきます。

理由1:働き方改革・法改正で高まる需要

毎年のように行われる法改正に、企業は対応しきれていないのが実情です。
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社労士の需要が高まっている一つ目の理由は、「働き方改革」頻繁な法改正への対応です。近年、長時間労働の是正、同一労働同一賃金、育児・介護休業法の改正など、企業が対応すべきルールは年々複雑化し、その量も増え続けています。

これらの法改正へ正しく対応できないと、従業員とのトラブルに発展したり、行政指導の対象になったりするリスクがあります。そのため、人事労務の専門家である社労士に、就業規則の見直しや新しい制度の構築などを依頼する企業が急増しているのです。専門知識を活かして、企業の健全な運営を支える重要な役割が求められています。

理由2:複雑化する「人」の課題を解決する専門家として

近年、企業内で対応すべき「人」に関する課題は、ますます複雑になっています。法律の知識だけで解決できる単純なものではなく、働く人の感情にも配慮した繊細な対応が求められる場面が増えているのです。

複雑化する労務課題の例 社労士に期待される役割
パワーハラスメント・セクハラ 相談窓口の運用、事実関係の調査、再発防止策の提案
メンタルヘルス不調者の増加 休職・復職支援、職場環境の改善コンサルティング
多様な働き方の導入 テレワーク規定の整備、副業・兼業制度の設計

こうしたハラスメントメンタルヘルスといった問題は、一つ対応を間違えれば企業の評判を大きく損ないかねません。法律の知識はもちろん、個々の従業員の気持ちに寄り添いながら、最適な解決策を導き出せる専門家として、社労士の存在価値は非常に高まっています。

理由3:企業の成長を支えるパートナーとしての役割

「法律上はこうですが、事業を止めないためにはこんな方法もあります」といった提案が求められます。
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最後の理由は、社労士が単なる「手続き代行者」から、企業の成長を支える経営パートナーへと、その役割を進化させている点です。特にIPO(新規株式公開)を目指す成長企業などでは、法令遵守(コンプライアンス)と事業の成長スピードを両立させることが、経営の重要課題となります。

このような現場では、「法律で決まっているからダメ」と正論を言うだけの専門家は求められません。企業のビジョンや経営戦略を深く理解した上で、潜んでいる労務リスクを未然に防ぎ、事業成長を加速させるための「攻めの労務戦略」を提案できる社労士が、まさに引く手あまたの状態となっているのです。

「引く手あまた」な社労士のリアルなキャリアと将来性

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引く手あまたってことは、どこで働いても安泰なのかな?

「社労士が引く手あまたは本当?」という問いへの答えはイエスですが、それは「誰でも、どこでも安泰」という意味ではありません。実際には、どこで、どのような役割を担うかによって、求められるスキルや年収、そしてキャリアの築き方も大きく変わってきます。

ここでは、引く手あまたと言われる社労士のリアルな実態を、働き方、仕事の厳しさ、そして将来性という3つの視点から深掘りしていきましょう。

【勤務先別】「引く手あまた」な社労士の年収と働き方

社労士の資格を活かせる職場は、社労士事務所だけではありません。一般企業やコンサルティングファームなど、様々な選択肢があります。それぞれの場所で、働き方や期待される役割、年収のモデルは異なります。

勤務先の種類 主な役割と働き方
社労士事務所・法人 中小企業を中心に、手続き代行から労務相談まで幅広く対応。年収は400~800万円が目安。
一般企業の人事・労務 自社の人事制度設計や労務管理に専念。年収は所属企業の給与テーブルに準じ、500~1,000万円以上も。
コンサルティングファーム IPO支援やM&Aなど、専門分野に特化。高度なコンサル能力が求められ、年収は800万円以上が中心。

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このように、一口に「社労士」と言っても、そのキャリアは多様です。手続き業務で経験を積むのか、事業会社の当事者として制度を動かすのか、それとも専門性を武器に高収入を目指すのか。ご自身の志向性に合ったキャリアパスを考えることが、満足度の高い働き方につながる第一歩です。

華やかさだけじゃない!現場で求められる厳しさと本当のやりがい

この厳しい現場を経験するからこそ、他にはない市場価値の高いプロになれるんです。
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「引く手あまた」という言葉には華やかなイメージがありますが、その裏側にはプロフェッショナルとして向き合わなければならない厳しい現実も存在します。しかし、その厳しさこそが、社労士という仕事の本当のやりがいと、高い市場価値を生み出しています。

例えば、急成長中のベンチャー企業では、「法律はわかるが、今それを導入すると事業が止まってしまう。何とかならないか?」といった、教科書通りにはいかない相談が日常茶飯事です。ここでは、法律の知識だけでなく、経営者の想いを汲み取り、事業を前に進めるための現実的な着地点を探る調整能力が試されます。

また、ハラスメントやメンタルヘルスの問題など、人の感情が複雑に絡み合う課題に対応することも少なくありません。法律論だけでは解決できない問題に、当事者の心に寄り添いながら向き合うことには、精神的な強さも求められます。

こうした「正解のない問い」に向き合い続けることは決して楽ではありません。ですが、そのプロセスを通じて得られる経験こそが、あなたを「替えの効かない専門家」へと成長させてくれるのです。

AI時代でも「引く手あまた」は続く?社労士の将来性

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AIに仕事が奪われるって話も聞くけど、大丈夫なのかな?

「AIの発展によって、社労士の仕事はなくなるのでは?」という不安の声を耳にすることがあります。確かに、給与計算や社会保険の手続きといった定型的な業務(1号・2号業務)は、今後AIに代替されていくでしょう。

しかし、悲観する必要は全くありません。むしろ、AIの発展は社労士にとって追い風です。なぜなら、定型業務から解放された社労士は、より付加価値の高い、人でなければできない仕事に集中できるようになるからです。

具体的には、企業の経営課題に踏み込むコンサルティング業務(3号業務)がそれにあたります。企業のビジョンに沿った人事制度を設計したり、複雑な労務トラブルを解決に導いたり、経営者の良き相談相手となったりする役割は、AIには決して真似できません。

AIを「仕事を奪う脅威」ではなく、「仕事を効率化するツール」として使いこなし、コンサルティングなどの専門業務に注力できる社労士は、AI時代において、ますます「引く手あまた」な存在となっていくでしょう。

社労士の仕事はAIでなくならない!むしろ市場価値を高めるチャンスになる理由とは?

未経験からでも間に合う?「引く手あまたの社労士」になる3ステップ

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未経験だけど、今からでも引く手あまたな社労士になれるかな…?

社労士の資格に興味はあるけれど、「実務経験がないと厳しいのでは?」と不安に感じている方もいらっしゃるかもしれません。ご安心ください。たとえ未経験からでも、戦略的にステップを踏むことで、市場から「引く手あまた」と言われる価値の高い社労士になることは十分に可能です。

そのために必要なのは、単に資格を取ることだけではありません。社労士という資格を「武器」として、どのようにキャリアを築いていくかという視点が大切になります。ここでは、そのための具体的な3つのステップをご紹介します。

ステップ1:市場価値の核となる「3号業務」の経験を積む

手続き業務はAIに代替されますが、経営の根幹に関わる相談業務は人でしかできません。
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引く手あまたの社労士になるための最初のステップは、「3号業務」と呼ばれるコンサルティング業務の経験を積むことです。社労士の業務は、大きく以下の2つに分けられます。

業務の区分 具体的な業務内容
1号・2号業務 社会保険の手続き、給与計算、助成金の申請代行など(手続き業務)
3号業務 就業規則の作成・変更、人事制度の構築、労務相談など(コンサルティング業務)

今後AIに代替される可能性が高い1号・2号業務に対し、企業の個別の事情に合わせて解決策を提案する3号業務は、人でなければできない付加価値の高い仕事です。未経験からのキャリアを考える上では、まず手続き業務で基礎を固めつつ、意識的にこの3号業務に携われる環境に身を置くことが、市場価値を高める上で最も重要な鍵となります。

ステップ2:「攻めの労務」(IPO支援・人的資本経営)で専門性を磨く

3号業務の経験を積み始めたら、次のステップとして、より専門性の高い「攻めの労務」の領域で自分の強みを磨いていくことを目指しましょう。これは、単に法律を守る「守りの労務」ではなく、企業の成長を積極的に後押しする労務戦略を意味します。

これからの社労士は、企業の成長を阻害する要因を取り除き、経営を支援するパートナーとしての役割が期待されています。

「攻めの労務」の専門分野 企業への貢献価値
IPO(株式上場)労務支援 労務リスクを解消し、上場審査をクリアできる組織体制を構築する
人的資本経営の開示支援 人材戦略を投資家にアピールし、企業価値向上に貢献する
DX化と業務プロセス改善 クラウドシステム導入などを通じ、生産性を向上させ本業に集中できる環境を作る

こうした分野は、経営の根幹に深く関わるため、非常に高い専門性が求められます。その分、報酬も高く、何より「会社の成長に直接貢献できた」という大きなやりがいを感じられるでしょう。

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ステップ3:キャリアのプロに相談し、最適な道筋を見つける

社労士資格の学習と並行して、実際の転職市場の動向を早期にキャッチすることは非常に重要です。
しかし、独力で自分に合った企業風土や、未経験からでも挑戦できる「攻めの労務」求人を見つけ出すのは容易ではありません。求人票には書かれていない「企業のリアルな課題」を知る必要があるからです。

そこで、管理部門のキャリアに精通したプロのアドバイスを受けることを強くおすすめします。
例えば、東海エリアの管理部門に特化した『クルキャリ』で無料面談を受けることで、あなたのこれまでの経歴をどう活かせば社労士として最短で活躍できるか、具体的なキャリアプランが見えてきます。

自分ひとりで悩まず、まずはプロの視点を取り入れて、市場価値の高い社労士への最短ルートを確認してみましょう。

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よくある質問

Q:社労士は食っていける職業ですか?

はい、十分に「食っていける」職業です。ただし、そのためには変化に対応し続ける姿勢が大切になります。手続き代行だけでなく、人事制度の構築や労務相談といったコンサルティング業務(3号業務)の経験を積むことで、AIに代替されない専門家として、長期的に安定したキャリアを築くことが可能です。
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Q:社労士試験に落ちる人の特徴は?

一概には言えませんが、社労士として活躍するために求められる「知識をアップデートし続ける力」が、試験勉強の段階でも影響しているかもしれません。労働法制は毎年のように改正されるため、単に過去の情報を暗記するだけでなく、法改正の背景を理解し、常に最新の知識体系に更新していく学習計画が合格の鍵を握ると言えるでしょう。
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Q:社労士と簿記1級、どちらが難しいですか?

どちらも非常に難易度の高い国家資格ですが、難しさの「質」が異なります。簿記1級が会計という分野で深い計算力や分析力が問われるのに対し、社労士は労働法・社会保険法という非常に広範な法律知識と、法改正に対応する力が求められます。「どちらが難しいか」で考えるよりも、「数字のプロ」と「人のプロ」のどちらにご自身の興味や適性があるかで、目指すべき道を決めるのが良いでしょう。
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著者
後藤 大輝  
後藤 大輝  
HR事業部シニアマネージャー
株式会社クルー HR事業部 シニアマネージャー。2013年より管理部門・士業分野に特化した人材エージェントとしてキャリアをスタート。10年以上にわたり活躍し、全社MVP受賞やマネージャー職を歴任した。現在はCFO代行・IPO支援を行う株式会社クルーにてHR事業を統括している。得意とする分野は、上場準備企業を含む成長フェーズの管理部門(経理・財務、人事・総務、法務、経営企画など)のマッチングである。求職者と企業双方を自身が担当する一気通貫サポートが特長。企業の課題や募集背景も包み隠さず共有する誠実な情報提供と、量より質を重視した最適なマッチングを実践している。また、10年超で培った東海地区の知見と人脈を活かし、独自の機会提供も可能としている。
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