経理のやりがいは「数字合わせ」だけ？キャリアを拓く3つの視点と転職の心得
clueCFO
管理のミカタ
経理の男女比とリアルな年収｜未経験からキャリアを築く方法
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「経理って女性が多いイメージだけど、実際はどうなんだろう？」「男性でも活躍できるのかな？」
将来の安定を考えて経理への転職に興味を持ったとき、ふと職場の男女比が気になる、という方は少なくありません。特に未経験からの挑戦であれば、「女性ばかりの職場で馴染めるだろうか」「男性だとキャリアアップしにくいのでは？」といった不安を感じるのも自然なことです。
この記事では、10年以上にわたり管理部門の転職をサポートしてきたプロの視点から、そうした「経理の男女比」に関する疑問や不安に切り込みます。
データやイメージだけでは見えてこない採用現場のリアルな実態、そして性別に関係なく「企業から本当に求められる人材」になるための秘訣、さらには未経験からでも着実にキャリアを築くための具体的なステップまで、分かりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、男女比という表面的な情報に惑わされず、自信を持って経理キャリアへの第一歩を踏み出せるようになっているはずです。
経理の男女比は？転職のプロが現場の実態を解説します
「経理って女性が多いイメージだけど、実際どうなんだろう？」「男性でも活躍できるのかな？」経理への転職を考えたとき、職場の男女比が気になるという方は少なくありません。特に、未経験からのチャレンジであれば、なおさら不安に感じますよね。
この記事では、管理部門の転職を10年以上サポートしてきたプロの視点から、経理の男女比に関するリアルな実態と、性別に関係なくキャリアを築くためのポイントを解説します。
結論：採用で性別は不問！企業が見ている本当のポイント
まず結論からお伝えすると、経理職の採用において性別が有利・不利に働くことはありません。
多くの企業の採用担当者とお会いしてきましたが、「企業の成長を支え、長く活躍してくれる人材を採用したい」というのが共通した想いです。性別で判断することは、優秀な人材を取り逃がすリスクでしかないことを、経営層や人事担当者はよく理解しています。
では、企業はどこを見ているのでしょうか。それは、性別ではなく、あなたのスキルや意欲、そして将来性です。特に、企業の長期的なパートナーとして貢献できるかどうかを重視しています。
性別よりも、あなたの意欲や将来性を見ていますよ
女性に経理が人気の理由は？ライフプランとの両立しやすさ
「経理は女性が多い」というイメージがあるのは事実です。その背景には、経理という仕事が持つ、女性にとっての働きやすさがあります。また近年は、男性の育休取得やワークライフバランスを重視する方にとっても、働きやすい職種として注目されています。
結婚や出産があっても、仕事を続けやすいのかな？
はい、経理はライフプランの変化に柔軟に対応しやすい職種と言えます。その理由は、大きく3つあります。
1つ目は、専門性が高く、一度スキルを身につければブランクがあっても復職しやすいこと。2つ目は、営業職などと比べてスケジュールが立てやすく、プライベートとの両立がしやすいこと。そして3つ目は、近年リモートワークや時短勤務といった柔軟な働き方が増えていることです。これらの理由から、長期的なキャリアを築きたいと考える女性に選ばれる傾向があります。
| 女性に経理が人気の理由 | 具体的なメリット |
|---|---|
| 専門性の高さ | 会計知識や実務経験は、ブランクがあっても価値が落ちにくい |
| 働き方の安定性 | 月次・年次などの繁忙期はあるものの、比較的スケジュールを調整しやすい |
| キャリアの柔軟性 | リモートワークや時短勤務など、ライフステージに合わせた働き方を選びやすい |
経理のキャリアパスと年収
女性に人気のイメージがある一方で、もちろん男性も経理として大いに活躍できます。むしろ、経営の中核を担う重要なキャリアパスを描ける可能性を秘めています。
キャリアのスタートは同じでも、経験を積むことで、経理マネージャーや財務部長、さらにはCFO（最高財務責任者）といった経営層を目指すことも十分に可能です。企業の財務戦略を担うポジションは、経営の根幹に関わる非常にやりがいのある仕事です。
もちろん、年収も役職やスキルに応じて上がっていきます。性別に関わらず、女性のCFOや管理職も増えており、実力次第でキャリアアップの上限はありません。
経営の中核を担うチャンスも多い、やりがいのある仕事ですよ
自分に合った職場環境やキャリアパスを知りたい
「女性はサポート役？」経理の男女比に関する不安を解消した転職事例
経理の男女比について考えるとき、「女性は補助的な業務しか任せてもらえないのでは？」という不安の声を耳にすることがあります。実際に、キャリアのご相談でも「コア業務に携われず、将来が不安」というお悩みは少なくありません。
しかし、それは会社の環境や文化によるものが大きく、性別がキャリアの限界を決めるわけではありません。ここでは、実際にあった相談事例をもとに、男女比のイメージを乗り越えてキャリアアップを成功させた秘訣をご紹介します。
20代女性のリアルな悩み「コア業務を任せてもらえない…」
「このままずっと、サポート業務しかできないのでしょうか…」
そう言ってご相談に来られたのは、経理アシスタントとして3年の経験を持つ20代後半の女性Aさんでした。日商簿記3級の資格を持ち、真面目に仕事に取り組む彼女でしたが、その表情は少し曇っていました。
請求書の処理や伝票入力ばかりで、月次決算などには関わらせてもらえないんです…
Aさんの職場では、男性社員が月次決算や資金繰りといった専門性の高い業務を担当し、女性社員は定型的な事務作業が中心。彼女は「経理として成長したい」という強い意欲があるにも関わらず、実践的な経験を積む機会を得られずにいたのです。このままではキャリアが停滞してしまう、という危機感が彼女を転職へと突き動かしました。
男女比より「実力主義」の環境へ！転職成功の秘訣
Aさんの転職活動で最も重視したのは、男女比といった表面的な数字ではなく、「実力主義で、性別に関係なく挑戦できる環境があるか」という点でした。
私がAさんにご紹介したのは、まさに成長段階にあるIPO準備中の企業です。その会社は経理部門を強化している最中で、仕組みづくりから関われる魅力的なフェーズでした。
採用ポジションは「月次・年次決算の主担当」。入社後すぐにコア業務に携われる可能性があり、Aさんの「成長したい」という想いを叶えるには最適な環境でした。また、その企業には実際に女性の管理職登用実績があり、性別によるキャリアの天井がないことも大きな決め手となりました。
結果として、Aさんは見事に内定を獲得。現在は新しい職場で決算業務に携わり、専門スキルを磨きながら、いきいきと活躍されています。
性別を気にせず市場価値を高めるために必要なこと
Aさんの事例からわかるように、大切なのは性別を気にすることではなく、どんな環境でも評価される本質的なスキルを身につけることです。
管理部門の専門家として多くの採用を見てきた経験から、企業が長期的なパートナーとして求める人材には、男女問わず共通する3つの要素があると感じています。
| 評価される3つの要素 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 持続的な専門スキルと向上心 | 法改正や新しい会計基準など、変化に対応し学び続ける意欲 |
| 変化への対応力と戦略性 | システムの導入や業務改善を、主体的に提案・実行できる力 |
| 主体性とキャリア自律 | 指示待ちではなく、自ら課題を見つけ、キャリアを切り拓く姿勢 |
これらのスキルは、日々の業務の中で意識することで、着実に身につけていくことができます。
男女比を気にするより、あなた自身の市場価値を高めることに集中しましょう
【男女比・経験不問】未経験から経理キャリアを築く3ステップ
「よし、経理を目指してみよう！」そう決心したものの、何から手をつければいいか分からない、という方も多いはず。特に未経験からの挑戦は、正しいステップで進めることが何よりも大切です。
男女比や経験は関係ありません。ここでは、未経験から経理としてのキャリアを築くための、具体的な3つのステップをご紹介します。
【未経験から経理への転職方法】成功のコツ・必要なスキル・体験談の総まとめ
ステップ1：まずは「日商簿記」で基礎を固める
未経験から経理を目指すなら、最初のステップは「日商簿記」の資格取得です。これは、経理の世界へのパスポートのようなものだと考えてください。
なぜなら、簿記の知識はすべての会計業務の土台となるからです。簿記を学ぶことで、企業の経済活動を数字で記録・計算・整理するための共通言語を習得できます。多くの企業が応募条件として「日商簿記2級以上」を掲げていることからも、その重要性がわかります。
やっぱり資格は取っておいた方がいいんですね！
まずは3級からスタートし、転職活動を本格化させるタイミングで2級取得を目指すのが王道のプランです。学習を通して、経理という仕事への意欲と適性をアピールすることにも繋がります。
ステップ2：男女問わず評価される「3つの重要スキル」
資格という土台を固めたら、次に意識したいのが、どんな企業でも、そして性別に関係なく評価されるビジネススキルです。
前のセクションでも少し触れましたが、特に「持続的な専門スキルと向上心」「変化への対応力と戦略性」「主体性とキャリア自律」の3つは、長期的に活躍するために欠かせません。
例えば、新しい会計システムが導入された際に、積極的に使い方を覚えて業務効率化を提案する「主体性」。あるいは、毎年変わる税制について自ら情報収集し、知識をアップデートし続ける「向上心」。
こうした姿勢は、単なる「作業者」ではなく、会社の成長を共に考える「パートナー」として、あなたを評価してくれるに違いありません。
ステップ3：専門エージェントにキャリア相談をしてみる
基礎知識とスキルの方向性が見えたら、最後のステップとして、転職のプロに相談してみることをお勧めします。
特に、管理部門に特化した転職エージェントは、一般には公開されていない「非公開求人」を多数保有しています。また、何より多くの企業の採用を見てきたからこそ、「あなたの今のスキルセットなら、こんな企業が合いそうです」「次のステップとして、こんな経験を積むと市場価値が上がりますよ」といった、客観的で具体的なアドバイスが可能です。
一人で悩まず、まずはキャリアの棚卸しや情報収集のつもりで、気軽に相談してみてはいかがでしょうか。
少し先のキャリアを考える、くらいの気軽なご相談でも大歓迎ですよ
よくある質問
Q：経理の年収はいくらですか？
経理職の年収は、性別によって決まることはありません。あくまで個人のスキル、経験、そして役職によって決まります。経験を積んで経理マネージャーや財務部長、さらにはCFO（最高財務責任者）といった経営層を目指すことも可能で、役職や成果に応じて高い年収を得ることができますよ。
Q：男女比が大きい職業は？
この記事では経理職について解説していますが、他の職業の男女比に関する専門的なデータはありません。ただ、経理職に関しては「女性が多い」というイメージがある一方で、採用の現場では性別が問われることはなく、男女ともに活躍できる職種です。
Q：なぜ経理が人気なのでしょうか？
経理が人気の理由は、主に3つあります。1つ目は、一度スキルを身につければ長く活かせる「専門性の高さ」。2つ目は、比較的スケジュールが安定していてプライベートと両立しやすい「働き方の安定性」。3つ目は、リモートワークなども可能な「キャリアの柔軟性」です。これらの理由から、特に長期的な視点でキャリアを築きたい方に選ばれる傾向があります。
著者
株式会社クルー HR事業部 シニアマネージャー。2013年より管理部門・士業分野に特化した人材エージェントとしてキャリアをスタート。10年以上にわたり活躍し、全社MVP受賞やマネージャー職を歴任した。現在はCFO代行・IPO支援を行う株式会社クルーにてHR事業を統括している。得意とする分野は、上場準備企業を含む成長フェーズの管理部門（経理・財務、人事・総務、法務、経営企画など）のマッチングである。求職者と企業双方を自身が担当する一気通貫サポートが特長。企業の課題や募集背景も包み隠さず共有する誠実な情報提供と、量より質を重視した最適なマッチングを実践している。また、10年超で培った東海地区の知見と人脈を活かし、独自の機会提供も可能としている。
